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 11月
 1日 領収証の整理 その2 11日 会社設立 その2 21日
 2日 領収証の保存 その3 12日 会社設立 その3 22日
 3日 会社の税金 その1 13日 会社設立 その4 23日
 4日 会社の税金 その2 14日 会社設立 その5 24日
 5日 会社の税金 その3 15日 会社設立 税制改正 25日
 6日 法人税と所得税 16日 会社設立 その6 26日
 7日 個人から法人へ その1 17日 27日
 8日 個人から法人へ その2 18日 28日
 9日 個人から法人へ その3 19日 29日
10日 会社設立 その1 20日 30日
31日
2007/11/1 領収証の整理 その2
領収書には現金で支払いをした領収証と
預金口座から振込みをした
(又は引き落とされた)領収証の2種類がある筈です。

取り扱い時、2種類の領収書を
絶対に混同しないように注意しましょう。

預金口座から引き落とされた分の領収書を
誤って現金出納帳に入れてしまうと
経費の2重計上になってしまいます。

ですから昨日紹介したファイル、
あらかじめ2冊買っておきます。
最初から預金振込み関連の領収証や振込票と
現金で支払った領収書を区別して取っておきましょう。
振込票だけでは内容がわからないものは
請求書もペアにしておくと後々その内容について
改めて調べる等の時間のロスが少なくなります。

又クレジットカード決済の場合、
定期的に預金口座から引き落とされ
その明細書(@)も送られてくるので
とても便利なのですが
クレジット明細はお化けでもあるのです。

実際使用した時に出るレシート(A)、
細いレシート状クレジット利用明細(B)
そしてそれ以外に「領収証をください」と
正式な領収証(C)をもらえば
(この場合レシートは返還すると思いますが)
なんと1回の使用で
4種類もの領収証等に変化するのですから。

これらが現金関係の領収書に紛れ込まないように。
そして1回分の経費である事がわかるように
整理しておいてくださいね。
経費の2重計上をするつもりがなくても
ついうっかり・・・ということが無いように。

領収証が無い場合はどうでしょうか?

例えば割り勘で支払った時
香典、祝い金の支払い時などは
出金伝票に記入しておきます。
文房具店や100円ショップで売っています。
招待状などを一緒に保存しておけば完璧です。

経理の合理化という意味では、経費は
法人カードやネットバンキングの利用で
なるべく一つの預金口座での引き落としに絞りましょう。

現金での支払いは最小にして
預金口座を最大限活用してください。

預金口座を積極的に使用すれば
現金出納帳は最小限の作成で済みます。
又あちこちの預金口座から
ばらばらと引き落としがかかっていたのでは
その管理だけでもとても面倒です。
ネットバンキングは銀行に行く手間も省けます。
預金通帳の金額の横に
振込や支払い先などを簡単に書いておけば
会計ソフトの預金出納帳には
そのまま打ち込めばよいので非常に楽になります。

少々の振込料金より貴方の時間を大切にしてください。

明日は請求書と小口現金についてです。
11/2 領収証の保存 その3

昨日とある会社の社長とお話していて、
まだ領収書の整理等について書ききれていない部分があることに
気付きましたのでまずは続きから。

簿記3級を勉強していると
定額資金前渡制度(インプレストシステム)という項目があります。

そうです。小口現金の仕訳。
日常の少額費用の支払い
(交通費とか消しゴムとか)
の為に手元に少額の資金を用意し
小口現金の担当者が月初めに用途係に前渡として
一定金額を渡し、月末又は週末ごとに支払いを報告して
前渡額を補給、一定の金額にて小口現金を繰り越していく制度です。

が・・・これは簿記だけの話にしてください。
実際小さな会社の場合
お金の事なので社長か、bQあたりが
この小口現金の管理に付き合うことになるのですが、
(つまり社長=小口現金係=用途係)
10円合わなかったとか結構手間がかかるのです。

社長自らがポケットマネーから出して月ごとに精算
つまり役員報酬を支払う時に
立替分も一緒に払ってしまえばよいのです。
従業員が払ったときは
1ヵ月ごとの給料の〆日までの分を報告してもらい
給料を支払う時に併せて払えばOKです。
エクセルなどで報告時のフォームを作っておき、
費目ごとの合計(消耗品合計、旅費交通費合計)も
書けるようにしておきましょう。
それに領収書を添付して提出するようにすれば完璧。
日常の10円100円の管理の手間が省けます。

もちろん源泉所得税は
この立替分にはかかりませんからご安心を。

あともう一つ請求書の管理。
請求書が次々届き
ついうっかり封を開け忘れてあるいは紛失して
支払期日を過ぎてしまったということはありませんか?

請求書がきたら直ぐに開封して串刺し
を心がけましょう。
串刺しとはやきとりではなく串刺しの書類刺しです。

そして支払いが終了したら取引先別にファイルへ。
こうしておくと過去の取引が簡単にチェックできます。
細かい事ですが
ちょっと最初に心がけ、
習慣化しておくだけで随分違ってきます。

支払いがしょっちゅう遅れ
信用できない相手先などと見られないように。

商売を続けていくには信用第一です。

それでは明日は会社の税金と個人の税金についてです。

11/3 会社の税金 その1
会社ではさまざまな税金を納めなければなりません。

国税つまり税務署に納めるもの
    法人税・消費税・源泉所得税
都道府県に納めるもの
    法人住民税・法人事業税
市町村に納めるもの
    法人住民税・固定資産税


法人住民税については
東京都23区内の法人は都の特例として、
区役所に納める部分も併せて法人都民税として
都税事務所に申告して納めることになります。

この他に車を所有していれば
自動車税(又は軽自動車税)もかかってきます。
そういえば領収書に貼る印紙税もありましたね。

ひゃーこれを払って利益を出すって・・・大変!

そうです。お金の管理も含め楽ではありません。
人生楽あれば苦あり。

そして法人の赤字申告の場合、
法人税や法人事業税、
法人住民税の法人税割という部分は
支払わなくてよいのですが、
法人住民税の均等割という部分は
必ず支払う事になります。
資本金1000万円以下で
従業員50人以下
なら7万円です。
ですから新設等の法人は大体
7万円と覚えておけば大丈夫です。
(初年度は事業年度の取り方で若干
違ってきます。)

消費税は
個人事業者の新規開業年とその翌年、
法人(資本金1000万円未満の場合)の
設立事業年度とその翌事業年度は
基準期間の課税売上高がないので、
原則として免税事業者
つまり払わなくてよい事になります。
最大で2年間です。
(事業年度の取り方で異なります。)

消費税の負担のないうちに
しっかりと事業の基礎を固めたいものですね。

おっと法人税についても触れなければ。
それでは明日のお楽しみに!
(お苦しみでしょうか?)

連休は如何お過ごしですか?
私は2日とも相続の勉強会です。
新しい情報はあるかな?ととても楽しみにしています。
実は税金おタク系・・・?!


11/4 会社の税金 その2
会社の税金のメインデッシュ
法人税について書いていきます。

法人税の納税金額は

法人の所得金額(ア)×税率

という式で求めます。

税率の部分

法人税の税率は30%なのですが
資本金一億円以下の法人は
軽減が図られて
(ア)の金額のうち年800万円以下
の部分については22%の税率です。

中小法人は大企業に比べて基盤が弱く
競争力も劣っています。

そこで税法では中小の法人には色々な形で
優遇制度を設けているのです。

昨日書いた消費税もそうでしたよね。

他にも交際費の損金算入などについても
資本金が一億円を超えると
全額損金不算入つまり税法上

全額経費として落とせない

ということになるので注意してください。

設立間もない会社はあまり
資本金を大きくしすぎても税法的には
メリットが少なくなってしまう事になります。

現在会社を設立する時
資本金1円から設立出来、
又途中で増資しなければならない
などという制約もありません。

まあだからといって
銀行で融資を受けたりする時
あるいは新しい会社と取引する時
もし相手の会社の資本金が1円だったら
どう思いますか?

そういうことも考えて
資本金を決めて下さい。
ずっと置いておかなければならないものでもないので。

あらあら脇道にそれて資本金の話に・・・。

会社の税金まだまだありますので
続きは明日。

今日も相続関係の勉強会に行ってきます。
昨日隣の方はやはり税理士さんでした。
どのお話も本当に奥が深くて面白いので
あっという間に時間が過ぎて行きます。

11/5 会社の税金 その3
今日は昨日までの話を踏まえて
それでは一体法人を設立すると
利益が出た場合でのくらい税金がかかるの?
ということを実際の数字で見ていきましょう。

設立2期目
資本金300万円
年間の法人所得金額300万円
都内に店舗一つ
従業員2名
と仮定します。

法人税     300万円×22%=66万円
法人事業税  300万円×5%=15万円
法人住民税  66万円(法人税額)×17.3%=114,100円(100円未満切捨)
法人住民税均等割 7万円

合計で994,100円

法人所得に対する割合は33.1%いう事になります。

実際は法人税は一定基準を超えると30%ですし、
事業税も段階的に5%〜9.6%になっていますから
法人の概算税率は
ざっくり40%と押さえておいて頂いてよいでしょう。

納税部分まで投資し、納税資金がなくなってしまっては大変です。

細かい数字はいらないので

40%はしっかり頭に刻んで置いてください。

今朝はブログがメンテナンスで焦り、大失敗が・・・。
また詳細は後日。

一週間頑張りましょう!
皆さんに良い事が沢山ありますように!

11/6 法人税と所得税
法人税の税率は30%(又は22%)
と一定ですが
所得税の税率は超過累進税率
5%〜40%となっています。

何故でしょうか?

日本の法人税は
「法人を個人株主の集まり(集合体)」
とする考え方をとっているからなんです。

基本的に法人の所得は
最終的の個人株主に分配されるので
その個人の段階で課税すればよいのですが、
現実には内部留保されてしまう部分も多く
いつ課税できるか判らない。
従って所得税の前取りとして
法人税を課税するという考え方です。

最終的には所得税で精算される
という考えを基に
所得税は超過累進税率と
細やかになっている訳です。

法人になると法人税と所得税
両方に関わっていく事になります。
明日はその仕組みについてです。

最近日経新聞に
中小企業の廃業を食い止める為に
相続した非上場株式の課税価格を8割減額する
と事業承継税制の制度拡充の改正案
が出ていました。
現在は1割減ですから通れば大きいです。
でも改正案が通れば
又どこかの部分で税金が上がってくるのでしょう。

物価上昇の秋ですし・・・
とても悩ましいですね。

11/7 個人から法人へ その1
主婦のパート収入を考える時、
「103万円の壁」という言葉を
聞いたことがある方も多いと思います。

103万円までは所得税が
かからないというお話です。

それではこの103万円という中途半端な数字
どうして出てくるのでしょうか?

それは所得税の基礎控除38万円と
給与所得控除65万円から算出されてきます。

所得税の基礎控除38万円とは
申告者全員に一律に適用される控除額。
最近では確定申告書に印字されていたりしますよね。

そして給与所得控除は
給与所得者に認められている控除で
給与の額に応じて決められています。
その最低額が65万円となっているのです。

そしてこの給与所得控除は繰り返しますが、

給与所得者のみに認められているものです。

サラリーマンの必要経費部分という感じです。

ですから自営業者が
事業所得を計算する際には控除することが出来ません。

事業所得は
事業の総収入金額から本当の必要経費を差し引いた事業所得
に直接税金がかかってきます。

では個人事業者が
会社を設立して法人になるとどうなるか?

あたりまえですが、
会社になった途端に
個人事業主から社長に変身します。

そして
従業員を一人も雇っていなくても
会社から給料(役員報酬)をもらう事になります。

でも確か個人事業主でも
青色申告特別控除が65万円引けましたよね。

そうです。

青色申告なら65万円引けました。

しかしそれは一定額・・・。

給与所得控除は給与の収入金額に応じてです。

ここに大きな違いが出てきます。

続きはまた明日。

11/8 個人から法人へ その2
個人事業の事業所得は

総収入金額-必要経費-青色申告特別控除額65万円
という計算で求める事が出来ます。

一方給与所得者の給与所得は

源泉徴収前の収入金額-給与所得控除額
という計算です。

それぞれの所得から
基礎控除38万円などの諸控除を差し引いて
税率をかけて税金を計算していくのですが、
昨日お話したように、
給与所得控除は収入金額に応じて決められています。

162万5000円以下だと65万円ですが、

例えば300万円だと
300万円×30%+18万円=1,080,000円

500万円だと
500万円×20%+54万円=1,540,000円

800万円だと
800万円×10%+120万円=2,000,000円

1200万円だと
1200万円×5%+170万円=2,300,000円

という事になります。

一定である青色申告特別控除65万円にくらべ
結構大きな金額になってくることに気付きませんか?

給与所得のある方は
年末に会社からもらう源泉徴収票を見てみると
「支払金額」の横に「給与所得控除後の金額」という欄があり
いきなり支払金額減額されているのが判ると思います。
その差額がこの給与所得控除なのです。
国税庁のホームページに詳しい計算式が載っています。

さて昨日
法人になると社長一人でも
会社から役員報酬を自分自身に支払う事になると書きました。

つまり個人事業で事業所得から確定申告していた時とは全く異なる
給与所得者になるという事です。

上記の給与所得控除の概算を見ても
なんとなくこれが節税に貢献しそうだ
という匂いがプンプンと・・・。

それでは明日は
実際の数字でどの位違ってくるのか確認してみましょう。

11/9 個人から法人へ その3
今日は
個人事業の場合と法人の場合の税金の違いを
実際の計算で確認しましょう。

昨日計算した給与所得控除も
実際に目で見ると大きい金額です。

でも現実の確定申告では
大抵給与収入から計算式に当てはめて
給与所得控除後の給与所得を直接算出してしまうので
実感することはあまりなかったのでは思います。

今日は売上が1000万円 必要経費が400万円 
という例で見てみましょう。
簡単にするために控除は基礎控除のみ
(所得税38万円、住民税33万円)とし
事業税と法人住民税均等割は考慮していません。

まず個人事業者ですと

総収入金額1000万-必要経費400万円
   -青色申告特別控除65万円=事業所得535万円
となります。

ここから所得税は
(535万円―38万)×20%-42万7,500円=56万6500円

住民税は
(535万円―33万)×10%+4000円-2500円=50万3500円

合計で107万円

これが法人で

青色申告控除前の所得600万円を
全額役員報酬として受け取り
法人の所得は0としてしまった場合どうなるでしょうか?

600万円の給与収入(役員報酬)は
給与所得控除後426万円の給与所得となり

ここから所得税は
(426万-38万)×20%-42万7500円=34万8500円

住民税は
(426万―33万)×10%+4000円-2500円=39万4500円

合計で74万3000円

個人と法人では
107万円−74万3000円=32万7000円の違いが出てきます。

もし個人事業が青色申告ではなかったら
その差はもっと(52万2千円)広がりますし
また所得が増えればどんどん大きくなっていきます。

細かい数字はではなく、
昨日の記事と併せて
赤い所さえ理解できれば
所得自体が圧縮されるのですから
税金の差が出てくることがご理解頂けるかと思います。
個人事業を法人化するメリットを実感されましたか?

11/10 会社設立 その1
「個人事業から法人へ」というブログで既に書きましたように、
会社設立して法人になることで様々なメリットがあります。

もちろん交際費が全額損金にならないなど
デメリットもありますが
今の段階では一定の所得をあげるようになると
法人の方がメリットが大きいでしょう。

個人事業ではやはり限界があります。

昨日はその中でも大きい給与控除を使った節税について
少しだけ触れましたが、難しかったでしょうか。

実際にはその会社ごとに、所得と役員報酬の割合で
全体の税金が変わってくるので色々な事を考慮しながら
役員報酬を決定する必要があります。

ただ昨日の給与所得控除を使った節税も
今は一定要件に該当すると使えない事になっています。

「特殊支配同族会社」の規定です。

事業年度終了の時の現況で判断される等細かい注意が
必要ですから注意してくださいね。

会社が簡単に設立できるようになったとはいえ
会社を設立するのはデパートに行って
おもちゃを買ってくるのとはまったく違います。

人間は出生によって当然に権利能力が付与されますが
法人とは自然人以外で、
法律上の権利義務の主体となるものです。

法人格をもっていますから、
会社を設立すると個人の時とは違って
法人名義で銀行口座を開設したり、
取引先と契約を結んだりします。

何事も最初が肝心です。
丁寧に丁寧に自分の思いを形にして
かつ色々な部分で後々後悔するようことがないよう
会社を設立して下さい。

起業を考えたらまず一番最初にすること。
それは事業計画を立てることです。
夢は形にしていかなければなりません。

まずはワードでもエクセルでもノートでも構いませんから
毎日どんどんと起業のアイデア書きとめるように
して下さい。

明日は会社設立についてです。

11/11 会社設立 その2
個人事業は開業届一枚で簡単にはじめる事が出来ます。

会社は登記手続きを経て設立されますから、
設立にはお金も時間もかかります。

しかし平成18年5月から新会社法が施行され
以前より随分低いハードルで
会社が設立できるようになりました。

現在会社といえば
株式会社以外に持分会社という会社もあります。
持分会社は更に合同会社、合資会社、合名会社
という3つの会社にわけることが出来ます。

昔からお馴染みだった有限会社は
現在設立することが出来ません。

えっ!だって有限会社って存在するじゃない?!

そうです。

新会社法施行時に存在していた有限会社は
そのまま存続することが出来ます。

実質的には従前の有限会社法のまま
存在しているのですが、
法律的には現在こちらも
株式会社として存在している事になります。
もちろん有限会社のまま
ずっと存在していくことも可能ですし、
新たに商号変更して
株式会社とすることも可能です。
ちょっとややこしいですね。

とにかく現在設立できるのは
株式会社、合同会社、合資会社、合名会社
という事になるのですが、
合名会社と合資会社は
無限責任を負う社員の存在が必要です。
ですから現段階では避けたほうが無難です。

確かに株式会社でも
小さな会社は銀行などの借金の保証人に
社長の連帯保証が必要な場合も多いです。

ですから有限責任の会社なら
完全に安全だとは必ずしも言えませんが、
それでも最初から
無限に責任を負わなければならない会社を
選択するより、
法律的に出資した範囲で責任を負えばよい
有限責任の会社を選択するほうが
賢明であるのではないでしょうか。

ここまで考えてくると
それでは株式会社か合同会社だね、
という話になるのですが

続きは又明日。

事業計画は如何ですか?

最初は文章だけでも
徐々に数字で見られるように作っていくと
より具体的になってきます。

11/12 会社設立 その3
株式会社も合同会社(Limited Liability Company=LLC)も
法人格を有し、共に間接有限責任の会社です。

一番の違いは
株式会社は所有と経営が分離しているので
広く株主から資金調達をすることも可能ですが、
合同会社は所有と経営が一致しているという点です。
株式会社のように株主総会で決定し、
取締役会で執行するという手続きを踏む必要がありません。

別の面から見れば
合同会社は出資者がお金を出資するだけでなく
業務の執行も行うため迅速な意思決定が可能です。
組合組織に近い感じでしょうか。

又利益の分配に関しても
必ずしも出資割合通りにする必要は無く、
会社設立時の費用も定款認証が不要など
株式会社よりも安く設立することが可能です。

アメリカなどではパススルー課税の適用と共に
とても広く普及したのですが、
残念ながら日本の現在の合同会社には
この課税制度のメリットはありません。

しかし合同会社の現状の一番の問題点は
社会的に認知度がまだまだ低いという事です。

たまに見かけるようにはなりましたが、
実際、合同会社ってなによ?
という方がほとんどなのではないでしょうか?

実質一人から株式会社が設立できる現在、
組合的な合同会社に大きなメリットがあるという
特殊な事情が無い限り、
一般的には株式会社を選択するのが賢明なのではないでしょうか?

それでは明日は株式会社についてです。

11/13 会社設立 その4
今日は株式会社についてですが、

その前に少しLLPについても触れておきます。
LLP(Limited Liability Partnership=LLP)
「有限責任事業組合」という事業形態が
2005年8月から設立できるようになりました。

内容的には合同会社と同じような感じなのですが、
合同会社と違って二重課税が回避できる
パススルー課税も適用されます。

それならいいじゃない?
と思われるかかもしれませんが

実は問題点が二つほど。

まずLLPは法人格を持った会社ではなく
あくまで組合なのです。

ですからもし事業内容が拡大して
株式公開したいなどということがあったら組織変更はできず、
一旦解散してから新たに株式会社を設立しなければなりません。

そこまで築き上げたものを捨てて
新たに一から出発という事になってしまうのです。

またパススルー課税が適用とはいえ
損失が出た場合の控除は出資額が上限となっており
組合員全員が業務に携わらなければならないなど
節税の為に使われる事に一定の歯止めがかけられています。

何らかの専門職同士が連携して共同事業を行うなどという場合に
選択肢に入ってくる事業形態という感じで、
一般的に事業を起こす方には不向きです。
又あくまで法人ではありませんから注意してください。

それでは今日は株式会社についてですが、
まず税金的には以前も書いたように赤字でも
法人住民税均等割の7万円(規模等により変わります。)
を負担しなければなりません。

また黒字の場合は約40%
(初年度は30%強程度と思われますが、余裕を持って)
の税負担も考慮しながらの事業計画を立てなければなりません。

事業計画を数字に置き換えた段階で
納税の事も考慮した資金計画を立ててみて下さい。

それでは続きは又明日。

11/14 会社設立 その5
以前資本金1000万円必要だった株式会社は
現在資本金1円から設立できるようになりました。
途中増資をしなければならない訳でもありません。

又役員についても
以前は取締役3名、監査役1名を
揃えなければならなかったのですが、
現在の株式会社は
取締役1名から設立が可能です。

キャッチコピーではなく、
本当に誰でも手軽に
株式会社を設立できる時代になったのです。

それでは取り合えず資本金1円で作ってしまおうか?

本当に正解でしょうか?

それでは1円で会社設立した場合を
ちょっとシュミレーションして見ましょう。

開始時貸借対照表(B/S)は

借方 現預金 1円  貸方 資本金1円
ということになります。

でも設立の法的手続きに関して
自分で全て行ったとしても
最低25万程度の出費が必要です。

借方 現預金25万円 貸方 社長借入金 25万円
(出費部分の資金調達のみの仕訳です)

そして当然売るものが無ければ利益が出ません。

又例え商品が技術であったとしても
会社として営業していれば
何らかの出費が毎日ある訳です。
当初は設備投資も必要でしょう。

そして重要であたりまえな事ですが、

即現金で売上が回収できるとは限りません。
通常設立当初は出費が先で
売上の回収が2ヶ月から3ヶ月後
となっている場合の方が多いのです。

その度に
借方 現預金 ○○円 貸方 社長借入金 ○○円・・・でしょうか。

これまでは資本金の準備が出来ず
起業をためらっていた方も1円で起業!

という言葉に踊らされることがない様にして下さい。

お金がなければ始まりません。
(出資してもらう事も含めて)

そこで事業計画という話に繋がって行きます。

それでは続きは又明日。
11/15 会社設立 税制改正
政府税制調査会から
2008年度の税制改正答申の大枠が出てきました。

まず配偶者控除の廃止

2006年の答申では改正が
見送られましたが、今回はどうでしょうか?
定率減税が廃止され、
各種控除も金額的に少なくなったり
本当に大増税時代ですね。

消費税率の上げ幅や率については
まだ議論が深まらなかったようですが
引き上げが必要との認識で一致していまので、
もう近い将来こちらも税率アップが避けられない様子です。

又法人実効税率(法人税と地方税を合わせたところでの税率)は
以前も書いた通り現在40%ほどですが、
その引き下げ自体は今回は見送られるようです。
しかし将来的には経済界の要望通り
引き下げという流れになっていく模様です。

今国際的には法人税の引き下げが流れとなっています。
現状のままだと海外へ資金はどんどん流れ続け、
もはや世界的に条件の良い所に投資するという流れを
変えることは出来ません。
ですから国際競争力という点からそういう方向になっていく訳です。

税率の引き下げ自体は喜ばしい事ですが
ただその場合でももちろんタックスベースを広げる
つまり課税対象企業を拡充させる事と
セットで行われるようですから
手放しで喜べるということではありません。

いずれにせよ個人でも会社でも
しっかりとした納税対策が必要ですね。

さて昨日の資本金と事業計画の流れから
飛んでしまいましたが、
事業計画など当初から難しく考える必要はありません。
初期設備投資とランニングコスト、
売上見込み等が判れば大丈夫です。

それでは続きは又明日。

11/16 会社設立 その6
事業計画は出来ましたか?

事業計画の中で
ここだけは押さえて欲しい
というポイントを二つほど。

まず一つ目が初期投資と
毎月のランニングコストを押さえる事。

例えば 初期投資 100万円
(事務所を借りる、パソコンを買う、開業に必要な設備一式等)

ランニングコスト 月60万円
(人件費30万円家賃10万円光熱費など諸々)

ここから資本金を決定します。
 
資金の回収には2〜3ヶ月程度のずれが
あることも見込んで最低でも3〜4ヶ月分は必要です。
 
100万円+60万円×3=280万円〜300万円
これが最低初期資本金として必要な金額となります。

ですが本当は
100万円+60万円×6=460万円〜500万円
揃えられれば安心して事業に打ち込む事ができます。

又現在の税法上のメリットを
最大限に生かすのであれば
資本金1000万円未満にして
最大2年間免税となるポイントも外せません。
消費税の免税部分は運転資金にまわすことが出来ます。

こうして考えてみると
有限会社の300万
株式会社の1000万円
という最低資本金のラインは
会社の規模と釣り合いの取れた
実に的を得ていた金額だなと感じます。

資金繰りができなければ会社は潰れます。
基本を大切に。
最初からなんとかなるさで走り出すのではなく、
資金繰りの第一歩と思って
出来ればしっかり資本金を調達して始めてください。
身近な方から出資してもらうのも一案です。
借金が出来るというのは
別の面からみれば信用のバロメータにもなるのですから。

そして二つ目は
一商品ごとの粗利益を確認し、
自分の事業の強みを何処において売り上げていくのか
明確に意識する事。

小さな会社で自分が一日に出来ることは限られています。

誰でも売っている商品だが、営業力で売り込んでいくのか
はたまた技術が売りで差別化を図れる商品なのか
こういう自分の勝負所と一商品あたりの粗利益を
しっかり押さえておければ
おのずとビジネスの方向性が見えてくると思います。

細かい事をあげればきりがないのですが、
まずはこのポイントをがクリア出来たら
あとは「やるぞ!」という気合と勢いで前進です。

結婚もビジネスも人生の一大事は勢いが大切です!

さてここからは具体的な設立手続きです。

続きは又明日。

      
      
      

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